ブラック企業を避ける求人票の見方。転職前に確認したいポイント
今の会社を辞めたい。
でも、次の会社もブラックだったらどうしよう。
また上司が怖い職場だったらどうしよう。
また長時間労働だったらどうしよう。
退職を考える人にとって、これはかなり大きな不安です。
会社を辞めること自体も大変ですが、本当に怖いのは「次も同じような職場に入ってしまうこと」です。
だからこそ、転職活動では求人票の見方が大事です。
給与や勤務地だけを見て応募すると、また同じように苦しくなる可能性があります。
この記事では、ブラック企業を避けるために、求人票で確認したいポイントを整理します。
求人票は「良いこと」が中心に書かれています
まず前提として、求人票は企業側が応募者を集めるために作るものです。
なので、基本的には良いことが中心に書かれています。
やりがいがあります。
成長できます。
若手が活躍しています。
アットホームな職場です。
未経験歓迎です。
頑張りを評価します。
こういう言葉を見たことがあると思います。
もちろん、これらがすべて悪いわけではありません。
本当に良い会社もあります。
ただ、求人票の言葉をそのまま信じすぎるのは危ないです。
大事なのは、言葉の裏にある働き方を見ることです。
まず確認するのは労働時間です
求人票を見るときに、最初に確認したいのは労働時間です。
勤務時間。
休憩時間。
残業時間。
みなし残業の有無。
固定残業代の有無。
休日数。
このあたりです。
特に、固定残業代がある場合は注意して見ましょう。
固定残業代そのものが悪いわけではありません。
でも、何時間分の残業代が含まれているのか。
その時間を超えた分は別途支給されるのか。
ここは確認した方がいいです。
たとえば、固定残業代30時間分と書かれているなら、月30時間程度の残業が前提になっている可能性があります。
もちろん実態は会社によります。
面接で確認しましょう。
年間休日はかなり大事です
次に見るべきは年間休日です。
年間休日が少ない会社は、単純に休める日が少ないです。
土日祝休みなのか。
完全週休2日制なのか。
週休2日制なのか。
シフト制なのか。
祝日は休みなのか。
年末年始休暇や夏季休暇はあるのか。
ここを確認してください。
「週休2日制」と「完全週休2日制」は意味が違います。
完全週休2日制は、毎週2日の休みがあるという意味です。
週休2日制は、月に1回以上、週2日の休みがあるという意味で使われることがあります。
ここを読み飛ばすと、入社後に「あれ、思っていたより休みが少ないです」となります。
「未経験歓迎」の中身を見ましょう
未経験歓迎と書かれている求人は多いです。
これは悪いことではありません。
ただし、未経験歓迎の中身を見た方がいいです。
研修制度があるのか。
先輩がついてくれるのか。
マニュアルがあるのか。
いきなり現場に出されるのか。
どれくらいの期間で独り立ちするのか。
未経験歓迎と書かれていても、実際には「人手不足なので誰でもいいです」に近い求人もあります。
逆に、教育体制がしっかりしている良い求人もあります。
見るべきは、歓迎という言葉ではなく、教育の仕組みです。
「若手活躍中」は良い面と注意点があります
若手活躍中という言葉もよく見ます。
これも悪い言葉ではありません。
若手にチャンスがある会社もあります。
成長機会が多い会社もあります。
ただし、注意点もあります。
若手しか残っていない可能性。
管理職や中堅が少ない可能性。
離職率が高い可能性。
教育体制が弱い可能性。
こういう見方もできます。
求人票だけでは判断できません。
面接で、社員の年齢構成や定着率、教育体制を確認した方がいいです。
20代で転職に不安がある方は、こちらの記事で失敗しない考え方を整理しています。
「アットホームな職場」は慎重に見ましょう
アットホームな職場という言葉も、求人票でよく見ます。
これも、良い会社なら本当に良い雰囲気かもしれません。
ただ、場合によっては注意が必要です。
公私の距離が近すぎる。
飲み会や社内イベントが多い。
人間関係が濃すぎる。
家族的な空気で断りにくい。
こういう可能性もあります。
人間関係で前職がつらかった人は、特に慎重に見た方がいいです。
職場の雰囲気は大事です。
でも、「アットホーム」という言葉だけでは判断できません。
面接で、チームの人数、働き方、コミュニケーションの取り方を確認しましょう。
給与は「総額」だけで見ない
求人票で給与を見るときは、月給の金額だけで判断しない方がいいです。
基本給はいくらか。
固定残業代はいくらか。
手当はいくらか。
賞与はあるのか。
昇給はあるのか。
試用期間中の条件は同じか。
ここを見ましょう。
月給が高く見えても、固定残業代込みで高く見えているだけの場合があります。
また、賞与ありと書かれていても、何か月分なのか、実績があるのかは確認が必要です。
給与は大事です。
でも、給与だけで選ぶと、労働時間や職場環境で消耗する可能性があります。
試用期間の条件を確認しましょう
求人票には、試用期間が書かれていることがあります。
試用期間があること自体は珍しくありません。
ただし、条件を確認してください。
試用期間は何か月か。
給与は変わるのか。
雇用形態は変わるのか。
社会保険はどうなるのか。
本採用の条件は何か。
試用期間中だけ給与が下がる場合もあります。
契約社員スタートで、あとから正社員登用という場合もあります。
ここは入社後に揉めやすいところです。
応募前、または面接時に確認しましょう。
離職率や定着率を確認しましょう
求人票に離職率や定着率が書かれている場合は、確認しましょう。
書かれていない場合でも、面接で聞いていいです。
たとえば、こう聞けます。
入社後の定着率について、差し支えない範囲で教えていただけますか。
もう少し自然に聞くなら、こうです。
未経験で入社された方は、どのような流れで業務に慣れていくことが多いでしょうか。
この質問をすると、教育体制や定着状況が見えやすいです。
面接は、会社に選ばれる場であると同時に、自分が会社を確認する場でもあります。
遠慮しすぎない方がいいです。
求人票で警戒したい言葉
求人票に出てきたら、少し慎重に見たい言葉もあります。
夢。
成長。
やりがい。
根性。
裁量が大きい。
スピード感。
若手中心。
実力主義。
未経験でも高収入。
アットホーム。
もちろん、これらの言葉があるから即ブラックというわけではありません。
でも、具体的な制度や数字がないまま、こういう抽象的な言葉ばかり並んでいる求人は注意して見ましょう。
良い求人は、働き方が具体的です。
悪い求人ほど、言葉がふわっとしています。
面接で確認したい質問
求人票だけではわからないことは、面接で確認しましょう。
質問例を置いておきます。
1日の業務の流れを教えていただけますか。
残業が発生しやすい時期や理由を教えていただけますか。
入社後はどのような研修やサポートがありますか。
未経験で入社した方は、どのくらいの期間で業務に慣れることが多いですか。
チームの人数や役割分担を教えていただけますか。
休日出勤が発生することはありますか。
評価はどのような基準で行われますか。
これらの質問をして、回答が曖昧すぎる場合は注意した方がいいです。
もちろん、面接官がすべて完璧に答えられるとは限りません。
でも、働き方について説明する姿勢があるかどうかは見えます。
口コミサイトは参考程度に使いましょう
転職口コミサイトを見る人も多いと思います。
口コミは参考になります。
ただし、鵜呑みにしない方がいいです。
不満がある人ほど投稿しやすいです。
部署によって実態が違うこともあります。
古い口コミが残っている場合もあります。
なので、口コミは「仮説」として見ましょう。
たとえば、口コミに「残業が多い」と書かれていたら、面接で残業時間を確認します。
「教育がない」と書かれていたら、研修制度を確認します。
口コミだけで決めるのではなく、確認するための材料にしてください。
退職理由から次の条件を決めましょう
ブラック企業を避けるには、まず自分が前職で何に苦しんだのかを整理する必要があります。
長時間労働がつらかったのか。
上司との関係がつらかったのか。
仕事内容が合わなかったのか。
給与が低かったのか。
休みが少なかったのか。
評価が不透明だったのか。
ここを整理せずに転職すると、また同じような会社を選ぶ可能性があります。
転職活動は、求人を探す前に「避けたい条件」を決めるところからです。
退職理由を面接でどう伝えるか不安な方は、こちらの記事も確認してください。
退職理由を面接でどう伝える?短期離職でも印象を悪くしない考え方
避けたい条件メモ
以下のメモを作ってみてください。
前職でつらかったこと:
次の職場で絶対に避けたいこと:
許容できること:
妥協できないこと:
確認したい質問:
応募前に見る項目:
これを書くだけで、求人票を見る目が変わります。
なんとなく応募することが減ります。
転職活動で大事なのは、勢いだけで動かないことです。
退職後に焦っていると、すぐに内定が出た会社に入りたくなります。
でも、焦りで選ぶとまた苦しくなります。
退職代行を使った人ほど、次の職場選びは丁寧に
退職代行を使うほど前職がつらかった人は、次の職場選びを丁寧にした方がいいです。
退職代行を使うこと自体が悪いわけではありません。
ただ、そこまで追い込まれた原因は整理しておく必要があります。
上司が怖かった。
退職を言い出せない空気だった。
有給を使わせてもらえなかった。
長時間労働が続いていた。
相談できる人がいなかった。
こういう原因を整理しないまま転職すると、同じような職場に入ってしまうことがあります。
退職は終わりではありません。
次に同じ苦しさを繰り返さないための区切りです。
転職エージェントを使うときの注意点
転職エージェントを使う場合も、求人票の見方は大事です。
エージェントが紹介する求人が、すべて自分に合うとは限りません。
担当者との相性もあります。
紹介された求人でも、労働時間、休日、仕事内容、試用期間、離職率は自分で確認しましょう。
エージェントには、こう伝えるといいです。
前職では長時間労働と相談しにくい職場環境がつらかったため、次は残業時間と教育体制を重視したいです。
こう伝えると、紹介される求人の精度が上がります。
「何でもいいので紹介してください」は避けましょう。
何でもいいと言うと、本当に何でも紹介されます。
転職エージェントから紹介された求人を確認する場合は、こちらの記事も参考にしてください。
転職エージェントは使うべき?退職後に相談する前に知っておきたいこと
まとめ
ブラック企業を避けるには、求人票をなんとなく読まないことです。
給与だけで判断しない。
未経験歓迎の中身を見る。
固定残業代を確認する。
年間休日を見る。
試用期間の条件を見る。
教育体制を見る。
抽象的な言葉ばかりの求人は慎重に見る。
面接で働き方を確認する。
このあたりを意識するだけで、かなり変わります。
転職は、今の会社から逃げるためだけにやるものではありません。
次に同じ苦しさを繰り返さないためにやるものです。
前職でつらかったことを整理し、次の職場で避けたい条件を決めましょう。
求人票は、会社からのメッセージです。
その言葉をそのまま信じるのではなく、数字と具体性を見てください。
焦らず、でも止まらずに、次の働き方を選んでいきましょう。


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